お金に関する相談フォームを立ち上げました。【2020/10/15】

FPとしてもっと誰かのためになることをせねばと思い、具体的なご相談に対応するためのフォームを作成しました。

Googleフォームを使用していますが、本記事からでも直接回答できるように埋め込んであります。

お金にまつわる話で、ものによってはデリケートな内容も含まれる可能性がありますので、知り合いの方で自分だとバレたくない場合は、お名前の記入欄に仮名やニックネームなどでご対応頂ければと思います。

もちろん、お伺いした個人情報や内容は、決して他人に漏らしたりすることはありませんので、ご安心くださいませ。

ラクな出費の抑え方【2020/10/14】

おそらく、この記事を読んでいる方の中には、世間一般的に広く知られている節約術を既に実行されていらっしゃる方も多いと思います。例えば、下記のようなものです。

  • 固定費の削減(水道光熱費、電話代の見直し等)
  • クーポン、キャンペーン等の積極的な利用

これらは、節約しようと思ったら真っ先に思いつくことでもあり、比較的取り組みやすかったり、クーポンやキャンペーンの利用などは、楽しんでできるものも多いですよね。

先に申し上げておきますと、本記事は、上記のような節約術を紹介するようなものではありません。お金と生活に対する考え方を見直す機会を作り、お金の使い方を再考し、より少ない出費で満足いく生活をするためにはどうすれば良いのか、という問題提起をさせて頂きます。

自分の価値観や人生観に合ったお金の使い方を考えるきっかけにして頂きたいですし、中には、「今まで何でこんなものにお金を使っていたんだろう」と思うようなこともあるかもしれません。そういった気付きが、それぞれの「正しいお金の使い方」に繋がれば幸いです。

出費を抑える3つの習慣

最初に挙げた節約術を使うのは、「出費を抑える」という観点においては効果テキメンです。しかし、これだけでは不十分です。

「出費を抑える」ということは、人間の欲求に歯止めをかけることでもあります。人間は、どんなことにも慣れていきます。一度歯止めをかければ、それを維持するのが少しずつ楽になっていくでしょう。

私は、出費を抑えるということが、その人の自律性を高めることに繋がると考えています。つまり裏を返せば、「散財しがちな人ほど自律性が低い」という仮説を持っています。

また、「節約」という一側面を通して、自律性の高い人生を送ることができる人が少しでも増えることによって、無駄な生産が減り、地球環境にも良い効果をもたらすだろうと、本気で思っています。

習慣①:家計の状態を常に把握せよ

まず行って欲しいのが、家計に対する考え方を改めることです。

あなたは会社です。そして、家計はその会社の経理です。

私たちは、仕事の数字はとても細かく扱うのに、家の数字になった途端、どんぶり勘定になってしまいます。サラリーマンであっても、個人事業主のような意識を持ち、収入と支出の計算をする必要があります。

これをしないと、家計のどこに問題があるのかを特定することができません。つまり、出費を抑えるための計画や行動をとることが難しくなります。

ここまで読むと、「全然”ラクな出費の抑え方”というタイトルに合致しない習慣だな…」と思うかもしれません。確かにそうです。でも、今はこれをラクに行うことができる技術がありますよね。

  • キャッシュレス決済
  • 家計簿アプリの自動入力

これらを併用することで家計の把握は大幅にラクになります。順番に解説していきます。

キャッシュレス決済

現代は、現金を使用しなくてもお会計が気軽にできる時代です。これを利用しない手はありませんね。

お勧めしたいのは、「家計支出全てをキャッシュレス決済にし、現金支出を0にする」ということです。現金はもはや、持ち歩かなくても良いかもしれません。というか、現金の使用は極力避けてください。

キャッシュレス決済は、ポイントが付与されたり、支払額の一部が還元されたりするケースがほとんどなので、現金払いは、それだけで損をしていることになります。

家計簿アプリの自動入力

キャッシュレス決済をすると、家計簿アプリに自動入力がされるサービスを提供するアプリも増えました。そのため、キャッシュレス決済を全ての支払いに採用することで、家計簿には一切触れずに、収支の把握ができるようになります。

最近は、銀行口座の登録ができるサービスもあったりするので、ほぼ全てのお金の流れを自動的に記録することができるようになってきています。

これを使わない手はありません。対策を立てるためには、まずは己を知ることが極めて重要です。

習慣②:収入の半分を、給与とせよ

簡単に説明すると、「30万円の収入があったら、15万円をあなたの給料とみなす」ということです。

「…は?」という声が聞こえてきそうですが、鋼の心で解説します。

サラリーマンの方は、お給料日になって、銀行口座に給料が入金されたら、その半額を別の口座に移動させるか、あるいはその逆で、生活費専用口座を作って、そちらに入金額の半額を振り込みましょう。

なぜこのようなことをするかというと、まず第一に、預金を1ヶ所に固めておくと、金額が大きく見え、気持ちまで大きくなってしまうからです。気持ちが大きくなると、散財因子が高まります。結果的に、お金が無かったら買わないようなものまで買ってしまい、宝の持ち腐れ化する可能性が高まります。

月収30万円の人は、月収15万円の生活レベルで生活することによって、自動的にお金は貯まっていきます。その貯まったお金は、資産運用やiDeCoに捻出するお金にするか、手をつけずに寝かせておくのがベストです。

つまり、月収30万円稼いでいても、あたかも自分は月収15万円であるかのように生活をするのが重要なのです。こうなると、今までのお金の使い方では容易に生活できなくなるでしょう。

生活レベルは、下げる時が一番辛いです。ですが、すぐに慣れます。それと同時に、自分が今までどれだけ贅沢な生活をしてきたのかを痛感することになるでしょう。

習慣③:クーポンやキャンペーンの利用は最小限に抑えよ

これは、意外に思われる方も多いかもしれません。「せっかくお得に利用できるクーポンやキャンペーンを利用しない手はない」という考えを持っている節約家は多いと思います。

しかし、あえてここは心を鬼にして申し上げたいと思います。

クーポンやキャンペーンは、余分な消費をさせるための商法に過ぎません。

ですので、クーポンやキャンペーンは、定価でも必要だと思うものに限定して情報取得すべきです。でないと、あちらが安い、こちらが安い、と出費を繰り返すことになります。どれだけ安くなっても、どれだけポイント還元されても、出費をしているのは自分自身なのです。

ここで厄介なのが、人間に備わっている防衛本能の一つである、「合理化」です。

「合理化」の罠

「合理化」とは、「自分が選択したことは正しかった」と思い込むことで、人間が備えている防衛本能、または適応規制と呼ばれます。これは非常に怖いもので、情報を知らなかったら利用しなかったようなサービスやキャンペーンを利用した時に、「今使わなかったら損したなあ」とか思い込むようになってしまうようなことを指します。

クーポンやキャンペーンがなければ利用しないようなサービスや物は、積極的に情報を遮断し、無駄な消費を避けるようにしましょう。もっとも、習慣②を実践することによって、必然的にクーポンやキャンペーンの利用も減少していくものと思います。

まとめ

では、本記事でご紹介した「ラクな出費の抑え方」を身に着けるための習慣をおさらいします。

  • 習慣①:家計の状態を常に把握せよ
  • 習慣②:収入の半分を給与とせよ
  • 習慣③:クーポンやキャンペーンの利用は最小限に抑えよ

このうち、比較的ハードルが高いのは「習慣②」かと思います。例えば月収10万の人が、急に月収5万で生活するのは、さすがに辛いものがあるでしょう。そういった場合は、段階を踏んで、まずは月収9万から挑戦してみると良いと思います。

月収が少なくて悩んでいる人は、月収を増やすための努力(資格・スキル取得)をするのも必要かもしれません。月収10万円の人が月収9万円でなんとか生活できるのであれば、残りの1万円は、資産運用に回すよりも自己投資に回した方が良いでしょう。

今回は、出費の抑え方を、通常とは少し異なる側面で書いてみました。本記事が、誰かの生活をよりよくするための一つの起爆剤となってくれたら嬉しいです。

【コラム】なぜ老後不安が無くならないのか【2020/10/13】

「老後資金2,000万円問題」を皮切りに、日本中で老後への不安が顕在化しています。
世代間による認識のギャップは、日本がこれまでに築いてきた社会保険制度の穴を露呈しました。

本記事では、多くの日本人が漠然と抱えている「老後不安」についての個人的な考えを述べるに留まる拙稿に過ぎませんが、少しでも当事者意識を持って考える機会になれば幸いです。

老後不安の正体は「お金」だ

現代の資本主義社会において、不安の正体を暴くのは簡単なケースが多いです。
不安の正体は「お金」であるケースがほとんどだからです。

例えば、2020年現在、新型コロナウイルスの世界的大流行に伴い、有効求人倍率の低下が原因の就職難が叫ばれていますが、これも結局、「仕事をしなければお金が手に入らず、生活が立ち行かない」という、資本主義社会において、覆しようのない前提が存在しているからこそ生まれる不安ということができます。

老後の不安も例に漏れず、「お金」と非常に強い関わりがあります。

「なにを当たり前のことを」と思うかもしれません。
「もっと他にも不安因子はある」と思うかもしれません。

ですが、その不安の元凶を辿っていくと、驚くほど「お金」に終着することがわかるだろうと思います。

資本主義社会において「お金」は神よりも崇高な存在とも言えましょう。
なぜなら、神がいてもいなくても、自らの生死は左右されない(正しくは、神の影響の客観的検証ができない)ですが、お金がなければ、明日の飯が食えない状態になり得るのが資本主義社会だからです。

幸い、日本では生活保護法によるセーフティネットが存在していますが、体裁を人一倍気にする日本人には、あまり馴染まない制度とも言えるかもしれません。
それならばいっそのこと、国民1人あたり月額10万円程度(現在価値基準)のベーシックインカムを導入して、みんなが平等に所得ゼロでも最低限の生活ができるようにしてしまった方が良いのかもしれません。

国が抱える膨大な借金

正直なところ、日本のセーフティネットは崩壊寸前とも言えます。
2020年現在、日本の普通国債残高は約1,150兆円です。途方もない数字です。

「借金時計」という興味深いデータを取り扱っているサイトがあります。

ハーベイロードジャパン「借金時計」ページより引用
https://www.takarabe-hrj.co.jp/debtwatch

日本の人口は、令和2年9月時点で1億2,581万人(総務省・「人口推計」より)なので、単純に1人あたりの借金総額を求めると、約920万円ほどになります。

人によっては、借金の債権者、つまり国債を買っている人もいますので、借金格差は1,000万円を超えると言って良いでしょう。

つまり、1,000万円の資産があって初めて、本当の意味での資産形成と言えるのかもしれませんね。
これは少し行き過ぎた意見かもしれませんが、実際問題、国債発行残高が、年々すごい勢いで増加していることは、理解しておかなければならない事実です。

環境は、人を良くも悪くも変えるもの

「なぜ、多重債務国になってしまったのか。」
その原因を一概に述べることは筆者にはできませんが、「慣れって、こわい」というのは、キーワードじゃないかなと思います。

国債の発行に慣れてしまった日本は、予算は二の次で、次々に国民が喜ぶ施策を打ち、同時に、諸外国へも同じような態度を取っていた結果、八方美人化してしまい、財布はすっからかんどころか、膨大な借金まで抱えることになってしまったのだと思います。

そして昔から、政治家の汚職や賄賂、着服などの、モラルもへったくれもない問題は後を絶ちません。
しかし、だからと言って、一国民で何の影響力もない自分がどれだけここで騒いでも、何かを変えられるわけではありません。

「このもどかしい気持ちは、自分自身の行動と結果によって昇華させなければならない。」
それが、今自分が考えうる、環境をより良い方向へ変える最善かつ唯一の道だと考えています。

自由に附帯する責任を受け入れよ

一般的な人間の真理として、「自由は欲しいが責任は取りたくない」というのがあると思います。
会社で、「できるだけ裁量権が欲しくても、その責任までは追いたくない」と考えるのは、極めて自然なことと思います。

もちろん、この考えのもとに生きていくことは、大変合理的で、一般的な幸せを掴むための近道ともいえます。

これはステレオタイプかもしれませんが、昭和世代の人に多く見られる考えとして、「結婚を選ぶか、キャリアを選ぶか」というものがあります。
個人的には、この考え方は、合理的考えである一方で、人生の可能性を大幅に制限する考え方のようにも思います。

「結婚・出産するから仕事は減らす、仕事を辞める」というのが短絡的な思考であることは、社会全体として気付き始めていることではありますが、結婚や家族という枠に収まり、自分が本当にやりたいことに挑戦する自由と責任を破棄せざるを得ないような人生を生き続ける先に、幸せは訪れるのでしょうか。

老後不安を、老後の楽しみに変えるために

何の関係も無いような「自由と責任」の話をしたのは、一瞬一瞬の決定が、その後の人生を大きく変えるからです。

なぜ、老後への不安を抱えるのか。
それは、老後に不安になるような行動を、今取っているからではないでしょうか。
もしくは、老後への準備が足りなくて、漠然と不安を抱えている方もいるかもしれません。

様々な老後不安のうち、お金の問題は、国が主導する「iDeCo」を利用することによってその大半を解消できます。
iDeCoについて概要を知りたい場合は、下記記事を合わせてご覧ください。

iDeCo自体も、「自由と責任」が伴う制度といえます。

「老後にいくら必要で、今のうちにどれくらい資産形成をしておく必要があるか」という問題の答えは、人によって異なります。
それを一緒に考えるのが、ファイナンシャルプランナーの仕事の1つです。

老後の不安についてばかり考えていると、気が滅入ってしまいますから、少しでもその時間を、老後の楽しみを考える時間に変換できると、「老後も悪くないな」と思えるようになるのではないでしょうか。