経済的自由を目指すために、避けては通れない資格があります。
それが、「FP(ファイナンシャルプランナー)」と「簿記」です。
本記事では、以下のことについて解説していきます。
- FPや簿記のようなお金の教養を身につけると、どのように役に立つのか
- FP資格の概要
- 簿記資格の概要
お金の教養を身につけたらどう役に立つのか
FPや簿記などのお金の教養を身につけることによって、実生活においては下記のような恩恵が得られます。
- 収入が増える
- 支出が減る
- 資産が増える
順番に見ていきましょう。
収入が増える
経済的自由を達成するために近道の1つは、自分のビジネスを持つことです。
自分のビジネスというのは、会社員などの時間労働とは異なり、時間をかけたからといって必ずしも儲かるとは限りません(何なら損することもあります)が、稼げるようになると、収入の伸びは青天井という特徴があります。
生涯賃金と税金を計算するとわかりますが、「平均的な年収」「平均的な暮らし」「平均的な投資」で億万長者になることは不可能です。
「仙人のような超節約生活」、または「超ハイリスクな集中投資」のような方法以外で早く経済的自由を達成したければ、副業や起業をして、自分のビジネスを作る必要があります。
自分のビジネスの役に立つ「簿記」の知識
そして、いざ副業や起業をしたときに直接役に立つのが「簿記の知識」というわけです。
簿記の知識があれば、日々の帳簿付けから経営判断に必要な数値の管理まで対応できるようになります。
事業に使う数値を扱うのであれば、現時点で、簿記より役に立つ知識はないでしょう。
簿記の知識を持つことのメリット
簿記の知識を持つことで、以下のようなメリットを享受できます。
- 税金についての理解が深まる
- 手取り収入を残す方法が理解できる
- 様々な形態の商売分析が効率的にできるようになる
- 健全な経営がしやすくなる
- アイデアを現実化させやすくなる
このように、経営において簿記は必須といえます。
サラリーマン × 副業 = バランス◎
実は、サラリーマンと副業の組み合わせは、安定感と伸びしろ双方のバランスが良い、おすすめの働き方です。
人によっては、上記のような生活を2〜3年続けることで、サラリーマンの年収に+100万以上上乗せすることも可能でしょう。
サラリーマンであることで、社会保険料も増やさずに済みます。
支出が減る
FPや簿記を学ぶことで、なぜ「支出が減るのでしょうか?」
具体的には、下記のような理由があります。
- 無駄な保険に入らなくて済む
- 住宅購入時に失敗しない
- 近視眼的な節税商品に惑わされなくなる
- 無駄遣いが減る
それぞれ順番に解説します。
無駄な保険に入らなくて済む
まず挙げられるのが、一切無駄な保険に入らずに済むということです。
なぜ無駄な保険に入らずに済むかというと、FPで公的保障の内容を学ぶからです。
- 病気や怪我で働けなくなったときに傷病手当金や障害年金はいくら貰えるのか?
- 高額な医療費がかかった場合、いくらまで払えば良いのか?
- もしもの時に出る遺族年金は、どれくらい出るのか?
FP試験を勉強する上で、上記のようなことを理解することになるので、民間保険に入り過ぎるようなことが無くなります。
つまり、漠然としたお金の不安から逃れることができるようになるわけですね。
漠然とした不安を抱えたままでは、保険会社の営業さんに不安を煽られてどんどん無駄な保険に加入させられてしまうことになってしまうわけです。
何のリスクにどんな備えが必要で、そのリスクにはどのくらいお金がかかる見込みなのか?
これをしっかり理屈で理解できれば、無駄な保険に入らなくて済むようになります。
無駄な保険に入らなければその分貯蓄が増えていく
こういった無駄な保険に入らないようにすれば、その分の保険料が浮くわけなので、どんどん貯蓄が増えていくことになります。
こうなると、ますます保険の重要性は低下していき、不安もそれに比例して減っていくことでしょう。
高い生命保険料を払っている人に、
遺族年金はいつからいつまで、どれくらいもらえるか知っていますか?
と聞いたとしても、おそらくほとんどの人は答えられないでしょう。
今この記事を読んでいるあなたは、上記の問いに答えられますか?
FPを学ぶことで、こういった社会保障の知識が身につくわけです。
住宅購入時に失敗しない
世間では、住宅ローンについて下記のような考え方がされているのが一般的です。
住宅ローンの水準は、年収の5〜7倍くらいだよね!
住宅ローンの年数は25〜35年が普通だよね!
ですが、この値は、適正値というよりかは限界値に近いです。
このようなリスクの高いローンの組み方は、危険と言わざるを得ません。
FP資格を学ぶと、住宅ローンについても幅広く学ぶことができます。
- 住宅ローンの借入方法
- 住宅ローンの金利水準
- 住宅ローンの優遇税制
- 住宅ローンの借り換えに係るメリット、デメリット
代表的なものは上記のとおりです。
こうした知識を事前に身に着けておくことが、自分の身を守ることに繋がります。
いろんな知識を知ることで、選択肢が増やしていきましょう。
FP知識がないと、住宅を買う時にこうなってしまうかも…
例えば、住宅ローンの知識がない状態で住宅を買おうとすると、ハウスメーカーの営業にそそのかされて多額のローンを組んでしまって、かなり割高な家を掴まされてしまうようなリスクがあります。
実際に住宅を建築して、住宅ローンの返済が始まってから、その返済額の重さに気づいても、「時既に遅し」ということです。
こういった罠にハマってしまうことだけは絶対に避けたいですね。
住宅取得は人生の3大支出の1つ
住宅取得は、教育資金、老後資金と並ぶ「人生の3大支出」の1つに数えられます。
ここで失敗してしまうと、挽回するのは非常に難しいです(お金持ちは別)。
経済的自由が圧倒的に遠のいてしまうので、感情だけで買ってしまって後で後悔しないように注意しましょう。
近視眼的な節税商品に惑わされなくなる
FPで基礎的な知識を学び、簿記で数字の扱い方を学ぶので、意味のない節税メリットを打ち出した商品に惑わされなくなります。
例えば、「節税のための不動産投資」や「節税のための保険」という商品パッケージで売られているようなものについて、
これって、本当に節税になる?
と気付きやすくなるでしょう。
無駄遣いが減る
FPを学ぶと、お金を使う時に、値段ではなくモノやサービスから受けられる「メリット」を判断基準にできるようになっていきます。
これができるようになると、お金を使うところにメリハリが付いてくるようになります。
生活費も極端に上げたりしなくなるため、毎年、生活が楽になっていくでしょう。
もちろん、自分の人生を豊かにするようなことにお金を使えるようになるのもセットですね。
少なくとも、筆者自身はFPや簿記の知識を付けて実生活の役に立ったことは間違いありません。
資産が増える
収入が増え、支出が増えれば、資産が増えていきます。
これを投資に回していくことで、お金がお金を生む規模もどんどん大きくなっていきます。
ここでもFPや簿記の知識は役に立ってきます。
株式投資の場合
例えば、株式投資をする場合を考えてみましょう。
株式投資をする際に、FPや簿記の知識があると非常に役に立ちます。
FPの知識があれば、利回りの計算や、投資運用益にかかる税金などの考え方が理解できます。
また、株式投資はその名の通り「株式会社」に投資をするもので、世界中の株式会社は、簿記を使って自分の会社の財政状態や経営成績を計算し、記録しています。
この時に使っているのが簿記というわけですね。
簿記が分かれば、会社の状態が分かる
世界的投資家のウォーレン・バフェット氏も、投資判断をする際には必ず簿記の知識からなる「財務諸表」をチェックします。
個別株に投資をするには、まずは簿記会計を学ぼう。
簿記の知識は、資本主義経済、つまり今の社会を理解する上では土台となる知識です。
個別の企業の業績が理解できるようになると、投資信託やETFのようなファンドが、本当に優秀なファンドなのかどうかもより深く理解できるようになるでしょう。
投資家と呼ばれる人たちの中には、最低限の簿記の知識を身に着けている人が多いのも事実です。
不動産投資の場合
不動産投資においても、FPや簿記の知識は役に立ちます。
具体的には、主に下記のような面で役立つでしょう。
- 減価償却
- キャッシュフロー管理
- 銀行との融資交渉
- 自分の資産や負債の状況把握
- 税金の計算
不動産投資には税金との戦いの側面もありますし、銀行借入を上手く使っていくにもFPや簿記の知識は必須というわけです。
「不労所得 > 生活費」を目指そう
FPや簿記の知識を活かして株式投資や不動産投資を実践していくことで、最終的には十分な生活費が配当収入や家賃収入から得られる状態になっていくでしょう。
株式投資においては、簿記を学ぶことで会社の状態がわかっているため、株価の単純な値動きに一喜一憂しなくて済むようにもなります。
不動産投資においても、銀行との融資交渉でお互いに数字ベースの話がきちんとできるので、キャッシュフローと利益の双方から見て実利回りをきちんと出せる物件を見つける目も養われていくでしょう。
結果的に、「不労所得 > 生活費」の状態を目指していくことができるようになっていきます。
今すぐ仕事を辞めようと思えば辞められるし、もう貯金もしなくて大丈夫。
簿記 ≒ 家計簿
簿記は、要は家計簿のようなものです。
- 手元や銀行に預金がいくらあるか
- これから支払わなければならないお金がいくらあるか
- 収入はどれくらい入ってくるのか
これらがさっぱり分からないとすると、ものすごく不安になりますよね。
わからないことは不安になるのが人間ですので当たり前です。
その反対に、
- どれくらいの収入が入ってくるか分かる
- いくら支出があるか分かる
- 将来どれくらいお金が必要なのかが分かる
- 想定するリスクと、必要な費用が分かる
このような状態だと、不安は減りますよね。
現時点で足りない部分があるとしても、何のお金をいつまでにどれくらい貯めれば良いのかが分かっているだけでも、不安が和らぐと思います。
FP資格の概要
それでは、ここからは実際にFPの資格がどういったものなのか、概要を解説していきます。
FP試験の範囲
FPの試験範囲は、次の6分野で構成されています。
- ライフプランニング・リタイアメントプランニング
- リスクと保険
- 金融資産運用設計
- タックスプランニング
- 不動産運用設計
- 相続・事業承継設計
ライフプランニング・リタイアメントプランニング
この分野では、「教育資金」「住宅資金」「老後資金」という人生の3大支出計画についてや、「医療保険」「介護保険」「年金保険」などの公的保険について学びます。
リスクと保険
この分野では、民間保険について学びます。
- 生命保険
- 損害保険
- 自動車保険
- 傷害保険
上記のような幅広い保険が対象です。
金融資産運用設計
この分野では、「株式」や「債券」、「投資信託」などの金融商品について学びます。
タックスプランニング
この分野では、「所得税」や「法人税」、「消費税」などの税金について学びます。
不動産運用設計
この分野では、不動産の概要について学びます。
主に下記のような項目です。
- 不動産の売買や賃貸
- 不動産に関する税金
- 不動産の有効活用法
相続・事業承継設計
この分野では、相続や事業承継をする際の相続税や贈与税について学びます。
お金の基礎教養を学べる唯一の資格
上記の学習分野を見ても分かるように、FP試験は、お金にまつわる基礎教養を体系的に学ぶことができる唯一の資格です。
FP3級のデータをまとめると次のとおりです。
- 受験者数:年間10〜15万人
- 試験実施月:1月、5月、9月
- 合格率:学科70〜80%、実技80〜90%
- 受験料:学科と実技の合計6,000円(各3,000円)
試験は学科と実技に分かれていますが、どちらもペーパー試験で、試験範囲も変わりません。
自分自身も含めて、FP試験を勉強した人は皆「良い勉強になった」と言っていますね(母親にも受験を薦め、3級合格しました)。
そこまで難易度の高い試験ではないですし、お金の基礎知識を体系的に学ぶことができるため、受験するのにとても良い資格だと思います。
FP試験の学習方法
FP試験の学習方法は、極めてシンプルです。
予備校などは一切不要で、独学でも合格可能です。
市販のテキストと問題集を買って、問題集を2〜3周やったら、合格できると思います。
上記のテキストと問題集を買って受験料を入れても1万円以内で収まるため、すごくコスパの良い資格でもあります。
FP試験は、試験問題の傾向が安定しており、難問や奇問はほとんどありません。
過去問や問題集を解いていれば、本番でも同じような問題が出題されます。
勉強すれば必ず報われる試験ですし、上記で紹介したテキストと問題集を使えば間違いなく合格レベルに到達します。
使用率も高い人気教材で信頼性も高く、自分自身もこのシリーズを使ってFP2級まで取得しました。
短期間で学習が完了しますし、試験も年3回あるので、ぜひトライしてみてください。
思い立ったが吉日!
簿記資格の概要
続いて、簿記資格についての概要を解説します。
簿記を学ぶ意義
個人事業主でも法人でも、ビジネスを始めたら帳簿を作り、財務諸表を作ることになります。
そのために必要なテクニックが「簿記」です。
簿記を学ぶことによって、自分のビジネスの「財政状態(どんな資産や負債を持っているか)」や「経営成績(年間でどれくらい稼げたのか)」が明らかになります。
簿記は、世界で最も美しい技術?
これは簿記を学んだことがある人にしかわからないかもしれませんが、簿記は、会社の全ての活動や状態をたった数枚の財務諸表で表現してしまうすごい技術であり、人類の発明です。
「世界で最も美しい技術」と表現する人もいるくらいです。
簿記自体は世界共通の技術のため、身につければ、例えば米国企業の決算書もある程度読めるようになります。
簿記検定は超有名な伝統資格
簿記検定は、2022年2月までの累計で2,700万人以上の受験者を誇る、知らない人はほとんどいない超有名な伝統資格です。
日商簿記3級の基礎データをまとめると次のとおりです。
- 受験者数:年間30万人前後
- 試験実施月:2月、6月、11月(随時ネット受験も可能)
- 合格率:40%前後
- 受験料:2,850円(ネット試験の場合は別途事務手数料550円がかかる)
歴史が長いだけあり、試験の質も知名度も文句なしです。
マイナーな資格試験とは異なり安心して受験できますし、誰もが認める資格です。
簿記3級の学習方法
簿記3級は、大きく分けて下記2つの学習方法が一般的です。
- 独学
- スクール
簿記については、FPとは異なり、基本的にはスクールの活用をおすすめします。
FP試験は用語の丸暗記でどうにかなりますが、簿記は、合格率から見ても分かるように、ちょっと事情が異なります。
簿記自体は、知識というよりも技術に近い側面があるため、独学だと変な理解をしてしまう可能性があります。
変な理解をしてしまうと、現実のビジネスや投資に活かせなかったり、簿記2級など次のステップになかなか進みづらかったりしてしまうことでしょう。
簿記3級に基礎的な技術が詰まっているからこそ、ここでつまづくと全てが台無しになってしまいかねません。
簿記3級なら通信講座でも1万円かからない
簿記3級程度であれば、スクールの通信講座を利用したとしても、1万円以内で済みます。
1時間あたりの学習コストは数百円で、独学との差額もたった数千円です。
- できるだけお金を節約したい
- 授業を受けるのが苦手で独学の方が捗る
これらの事情がない限りは、スクールを活用するのがおすすめです。
簿記学習におすすめのスクールは?
では、どのスクールにするのが良いでしょうか?
おすすめは「クレアール簿記検定講座」一択です。
資格受験の指導歴50年超を誇る老舗で、公認会計士試験の合格者も排出しているスクールです。
特徴は下記のとおりです。
- 教材の質が高い
- 網羅性よりも合格するためのポイントを絞った教材
- 受講料が安い
- 大手の有名スクールよりも20〜40%ほど安い
- サポートが充実している
- 回数無制限のメール、電話相談が可能
- 不合格の場合の聴講期間1年延長サービス etc...
間違いなくコスパ最強のスクールです!
気になる方は無料で資料請求も可能です。
授業DVDのサンプルももらえるので、興味がある場合はぜひ資料請求してみてください。
独学派のためのおすすめコンテンツ
独学で学びたい場合は、問題集付きテキストを買って学習を進めるような形になります。
おすすめの問題集付きテキストは下記です。
また、最近は無料〜100円でも簿記3級にチャレンジできるコンテンツが出てきました。
それが、簿記系YouTuberの「ふくしままさゆき」さんのコンテンツです。
99円でKindleテキストが買え、書籍に連動しているYouTube動画にアクセスしつつ、学習していくようなスタイルです。
Kindleテキストはこちら
ふくしままさゆきさんのYouTube動画(簿記3級)の再生リストはこちらです。
基本的には、全てがワンストップで完結するスクールの活用をおすすめしますが、独学で頑張りたい方は上記のコンテンツを使うのもおすすめです。
まとめ:FPと簿記はお金持ちの必須教養
お金持ちになりたいのであれば、まずはそのスタートラインに立つ、つまりお金の基礎教養を身につけることが肝心です。
お金の基礎教養を身につける方法として、FPや簿記を学ぶことは非常に効果的です。
これほどお金について体系的に学習できる教材は他にはありません。
金融リテラシーを体系的に高めていきたいのであればダントツでおすすめの資格なので、まだ資格を持っていない場合はぜひチャレンジしてみてくださいね。
また、FPや簿記を学ぶ前でも後でも良いので、下記の書籍を読むこともおすすめしています。
FPや簿記はお金持ちになるための知識を提供してくれますが、こちらの書籍では、お金持ちになるための方法論を提供してくれます。
マネーリテラシーを付けて経済的自由を目指したいのであれば、ぜひ読んでみてください。
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